ようやく見れた野球の試合 記念すべき試合は湖南と近江のリベンジマッチ

こんにちは、Ujiです。

7月5日に彦根球場で行われたボーイズ選手権大会滋賀予選を見てきました。


長かった。ほんまに長かった。

本来なら3月に甲子園を見て野球シーズンの始まりを感じ、4月から春季大会が始まることで徐々に野球熱が上がり、5月には県の代表が決まって地区代表も決まる。6月には組み合わせが決まって、7月は夏の甲子園予選という1年で一番熱い季節になるはずだった。

それが新型コロナのせいであらゆるイベントが延期・中止に。事情はわかっててもシーズンに野球を見れないのはきつかった。見れる日が来ることを願ってただ体調管理に気を付けることしかできなかった。迷惑をかけないようにボーイズ関係者に許可を得てまで見た野球はやはり楽しかった。やっぱり野球はいいですね。選手たちも無事野球ができてよかったです。


コロナ明けの記念すべき第一試合は湖南ボーイズ対近江ボーイズ。
昨年夏の予選でも相まみえた両チーム。近江ボーイズが6回までリードしたものの、7回に湖南が3連打などで逆転しそのまま勝利。悔しい思いをした近江はここでリベンジなるか、それとも湖南が返り討ちにするか個人的に注目した一戦でした。
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スコア















タップすると拡大して見れるようになっています。
緑線が投手交代を意味しています。

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感想
 湖南ボーイズが近江ボーイズを8-1の6回コールドで勝利した。随所に湖南の強さが表れたこの試合。試合展開の順番通り説明していこうと思います。


・初回の攻防。実は得点する前から湖南がリードしていた

 湖南ボーイズの先発は宮野くん。制球が定まらず、先頭打者への初球にいきなり死球を、3番近藤くんにも四球を与えるなど不安定な立ち上がり。1死1,2塁のピンチに湖南ベンチは守備のタイムを使った

試合で使える守備のタイムは3回。試合を一旦止めることで選手を落ち着かせたりベンチの方針をグランドの選手に伝えることができるなど重要な戦術だ。数に限りがあるため早めに使うよりかは試合が決まりやすい終盤までストックしときたいもの。湖南ベンチが初回に使ったとき、タイガースカップで関メディベースボール学院(以後関メディと呼ぶ)のことを思い出した。

関西のシニア・ボーイズ・ヤングと硬式球を扱うチームのNo. 1決定戦を決めるタイガースカップで4強に残った関メディは初戦と準々決勝の2試合で初回にタイムを使った。プロやメジャーの世界でも初回に失点するケースが多いなど難しい局面。初回の攻防が試合を左右することも多々ある。関メディは指導者の大半が元プロ野球選手であり、プロの厳しさも知っている。そんな人たちが初回でタイムを取るのはそれほど重要であると考えているかもしれない。

初回にタイムを使った湖南は直後に暴投でピンチを広げたものの内野ゴロを落ち着いて処理し後続を断ったのに対し、1,2番に四球を与えピンチになっても守備のタイムを使わなかった近江ボーイズは内野ゴロを後逸し先制点を許してしまった。

四球を出した地点では両チームの捕手は投手に声をかけて落ち着かせようとした。さらに守備のタイムを取ることで投手だけでなく野手も落ち着いてプレーできるかもしれない。そう考えると守備のタイムは初回のピンチで使うのが有効な策かもしれない。終盤に置いといても使わないまま終了することが多い。なら初回で1回使った方が良いと余計に思える。


・次に先の塁に進む意識

 3回の湖南ボーイズの攻撃、2死から4番市村くんがヒットで出塁。5番の坂根くんの打席で捕手がボールを横にそらした。ボールは捕手から右にわずか2mほど。その距離にあっても市村くんは次の塁に躊躇なく進んだ。さらに次の球も後逸しては市村くんは3塁に到達し、坂根くんのヒットでホームに帰ってきた。

坂根くんの打球は高く上がった詰まった打球。これが定位置で守っていたライトとセカンドの間に落ちるポテンヒットだった。これが2死2塁だったらライトは少し前に守っていて取られていたかもしれない。市村くんが初球から進塁し、3塁まで到達したのが非常に大きかった。彼の先の塁に進む意識がなければ2点目はなかった。


足場の悪さを利用した打撃

 昨日まで雨が降っていたためか彦根球場のグランドコンディションは悪かった。打球が不規則に変化するため野手は捕球するのが難しく、取れたとしても踏ん張りがきかず送球ミスすることもあった。この状況を湖南はうまく利用した

4回の湖南の攻撃。先頭の8番船越くんがゴロを放つもショート山本くんが弾き出塁すると9番馬場くんはヒットで続き0死1,2塁。1番浅野くんがバントをし捕手の安田くんが取って一塁に投げるも悪送球。ボールは外野へ転がる間に二塁走者がホームに帰ってきた。まだまだ攻撃は続く。0死2,3塁から2番上原くんのタイムリーで2点を追加、3番宮野くんがショートへのゴロを山本くんが取って二塁に投げるもこれも悪送球。4番市村くんが送りバントをし1死2,3塁とチャンスメイクしたところで5番坂根くんが三遊間を破るタイムリーヒット。畳みかけるような攻撃でこの回4点が入った。1番から5番まで初球で決めており息つく暇もなかった。

グランドコンディションが悪い状況でゴロを打つのはセオリーだが、それを当たり前のようにプレーした。経験豊富な選手が多く残る湖南ボーイズだが、一人一人がしっかり状況と役割を理解した上でプレーしている。点と点がつながって線になった打線こそ本当の強さを感じた。4回の湖南の攻撃は高校でも充分通用するものだった。


敗れた近江ボーイズは走者を出しながらもあと一本が出なかった。制球が定まらない宮野くんに対しボール球を見極めてストライクを振りに行った。4回まで73球投げさせるなど簡単には倒れなかったがチャンスでフライアウトが多かった。

近江にとても楽しみな選手を見つけた澤村くんだ。

まだ2年生ながら高校生並みの体格をしており、打っては4番、マウンドに上がれば縦に大きく曲がる変化球を投げ、試合終盤には捕手も務めた。今日はどの場面でも結果を残せなかったが、凡フライでも二塁まで全力疾走したり、捕手では内野に積極的に声をかける姿を見てこの子は絶対伸びると確信した。純粋に野球が好きで素直そうなのだ。

捕手を続けるなら安田くんというお手本がいるので彼から積極的に捕手のことをぜひ学んでほしい。サードにも挑戦してほしい。投手の精神的な支えになれそうなので内野にいてほしい肩が強いのでこれを活かしたい。今はまだまだ粗削りだが将来性は十分ある。「未完の大器」という言葉がぴったりだ。機会があれば何度でも見たいとおもわせる選手だった。




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