攻守に急成長した野洲ボーイズが初戦突破

こんにちは、Ujiです。

続いて草津ボーイズ対野洲ボーイズの試合を書こうと思います。



昨年春の準決勝でも相まみえた両チーム。この時は野洲ボーイズが勝ちましたが、ロースコアの接戦で最後までどうなるかわからない緊迫した試合でした(守備で勝ちきった野州ボーイズが決勝進出)
この試合記事を草津ボーイズさんが広めてくださり、そこから私の記事の閲覧数が急激に伸びました。非常にうれしかったし、草津ボーイズさんには感謝の気持ちでいっぱいです。


こちらも昨年のリベンジマッチとなった一戦。試合を振り返ろうと思います。
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スコア

















タップすると拡大して見れるようになっています。
緑線が投手交代を意味しています。

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感想
 昨年春の再戦はまたも野洲ボーイズが勝利した野洲の戦力は草津より一回り上だった。草津は2点で食い止めたものの数字以上の差を感じた。

野洲ボーイズは全体的に体に厚みを増していた。自粛期間中もしっかりトレーニングした成果かプレーに自信があり、攻守に急成長していた

まずは守備。
初回0死2塁の場面で草津の2番佐野くんが投手前に送りバントを試みるが、先発した堀口くんが素早くダッシュしてボールを3塁へ送球し2塁走者をアウトにした。捕ってから投げるまでがとても速く送球も正確。ピンチの芽を摘むまさにビッグプレーだった。バックも打球を確実に処理してアウトを積み重ねた。エラーをしても次に切り替えた。守備で崩れた2月のときとはまるで別人だった

打線もレベルアップしていた。
甘い球をしっかりミートし、振り切った当たりは詰まりながらも内野の頭を越える安打になった。打球には力強さがあった。中でも2安打を放った9番古田くんは落ち着いた雰囲気を感じた。下位打線でも自信をもって打席に立って結果を残している。全体的にレベルアップし精神面でも成長した打線はとても頼もしく感じた。


頼もしい打線のキーマンは橋本くんだ。
春まで1番打者として打線を牽引していたがこの日は2番で出場。彼も打席で雰囲気があり、ボールをギリギリまで引き付けて強烈な打球を飛ばした。第一打席ではチャンスを広げるライト前ヒット、第二打席は追加点となるヒット。残りの打席は力んだせいかアウトになったが彼なら打てるはずだった。そう思わせるくらい良い選手だ。出塁・繋ぎ・走者を返すの3役をこなせれる選手を2番におけるのは大きい。いい形でクリーンアップに回せれるようになる。

そんな橋本くんを2番におけるのも1番辻くんの存在が大きい先頭打者で出塁してくれるし、送りバントをきちんと決めてチャンスメイクできるなど下位と上位をつなぐ潤滑油になっている。6回にレフトオーバーの当たりで三塁を陥れた。草津の守備は悪くなかったが彼の走塁が非常にうまかった。一つ一つのプレーから野球を理解していることが伝わる。これでも1年生であることが驚きだ。学童野球で2年連続で優勝し阪神ジュニアで1番を任された実力は伊達ではない。

辻くんと同じ1年生の奥村くんも面白い存在だ。5回からリリーフ登板して2回を投げて無失点。3四球を与えて満塁の場面を作ったが動じなかった。落ち着きぶりはとても1年生とは思えない。彼も阪神ジュニアメンバーで5番を打ってたそうだ。投打に楽しみな素材である。
今の野洲ボーイズも面白いが来年再来年も楽しみなチームになりそうだ。



一方敗れた草津ボーイズ、先述したようによく2点で食い止めた。初回2回は一点ずつ取られ、初回から3回まで満塁と攻められた。大量失点してもおかしくなかっただけに本当によく耐えた。先発完投した山本くんは何とか踏ん張ったし、7回にピンチで連続三振に切った投球は圧巻だった。3番4番から奪ったものだから価値がある。決め球のチェンジアップはベストボールといってもいい。どんどん磨いてほしい。

取れるアウトを確実に取ったのが大きかった
初回満塁の場面で4番南井くんを迎え、ともにホーム封殺のセカンドゴロ。併殺もしたい場面だったが欲張らず確実な方を取った。二回にも全く同じ状況で同じプレーが出たがここでも欲張らなかった。今回はそれが功を奏した。
尚も5番濱田くんは詰まりながらもセンターに落ちる当たり。三塁走者がホームに帰り先制点こそ奪われたものの、落ちてから進みだした二塁走者の動きを見逃さず、センター佐野くんが三塁へ送球。二塁走者を封殺した。

試合前ノックを見て草津の選手は皆基本に忠実な動きをしていた。選手は真面目そうだし指導もしっかり行き渡っているだろう。練習から取れるものは確実に取る姿勢が見えた。それが試合にもしっかり表れた。


攻撃面では得点こそできなかったが、チーム全体で攻める姿勢が見られた。
一塁コーチが大きな声で走者をアシストし、盗塁のスタートや滑るタイミングも伝えていた。走者が二塁に到達すれば三塁コーチが声を出した。コーチャーと走者が一体となって戦っていた。

ただ気になる点が2つある。
1つは一塁まで走り切らないこと。
振り逃げや凡フライになったときに一塁には向かうが、ベースを踏まずにベンチに戻る選手が何人もいた。セーフになる確率はかなり低く諦めたくなるのはわからなくもないが、一塁までは到達してほしいしプレッシャーをかける意味でも全力で走ってほしい。というのも、先ほどの湖南ボーイズと近江ボーイズの試合で、誰もが取れるであろうゴロ打球を捕ったらすぐに一塁ベースがあるので踏めばアウトになるという状況で、一塁手がファンブルしセーフになった。しかもこれが点につながっている。信じられないプレーが信じられないくらい低い確率でも起こってしまうのが野球である。こういったチャンスを自ら手放すのは非常に勿体ない。何があっても一塁には到達してほしいしより確率を上げるために全力で走ってほしい。代打の西澤くんがファウルフライで一塁に全力疾走したがあれくらいしてもいい。徹底してほしい。

もう1つはベースランニング
4回1死1塁で5番山本くんのところでエンドランを仕掛けた。山本くんの打球は一二塁間を破り成功したかのように見えたが、一塁走者が2塁回ったところで一度止まりまた3塁に向かうもアウトになってしまった。ライトの肩が強かったので止めるのも無理ないかもしれない。進んだほうが良かったかもしれない。それより気になったのが一塁走者が二塁を回るときに一度速度を落としたことだ。もし速度を落とさずに二塁を回れば三塁はセーフになったと思う。おそらくまだ自分の走路を見つけていないのだろう。PL学園は入学した一年生に自分の走路を見つけるまで何度もベースランニングをしたという。それもあってかPLはベースを回るときは最短距離で速度を落とさずに走り次の塁を奪った。PLの走塁は今でも全国トップクラスだと思っている。今PLは休部中だが、大阪桐蔭の走塁もPLに匹敵するので機会があればぜひ見てほしい(モーニング連載中の「バトルスタディース」の作者がPL野球部出身者なのでここからも学べる)。葛原美峰コーチが在籍していた時の健大高崎(19年春から三重海星に在籍)、その葛原コーチから走塁を学びチームに取り入れている山梨学院も勉強になるかもしれない(大利実のTwitterから情報参照)。山梨学院のは私も見たことないので夏の交流試合でぜひ見てみたい。

草津ボーイズはエンドランを仕掛けたり、一塁コーチが走者をアシストするなど走塁を絡めた攻撃を展開し、チーム全体で戦う意思がある。走塁をベースに攻撃をしているチームだからこそ先ほど気になった2点を取り組んでほしい。ベースランニングは勉強することが多いので習得に時間はかかると思うが攻撃とうまく絡めば得点パターンと得点率が飛躍的にアップする。力を入れる価値は十分にある。また一塁への全力疾走は誰でもできるし強くて勝てるチームこそ徹底的にやっている。わずかなチャンスを逃さないためだ。草津ボーイズは真面目な選手が多いのでやればすぐにできると思う。確実に伸びると思いますのでぜひやってほしい。

両チーム次見るときはどのようになっているのか非常に楽しみです。改めてこの日に野球を見てよかったと思いました。






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