立命館守山が逆転で水口東を破り決勝進出

 こんにちは、Ujiです(@sakushingakuin_)

5月8日に春季滋賀大会準決勝 
立命館守山 対 水口東 
の試合を見てきました。


立命館守山は19年秋に近畿大会に出場しており初戦敗退するも守備が堅かった印象。今年も近江高校を破るなど勢いがあります。一方で、水口東は昨夏の独自大会で準優勝。この春もベスト4まで勝ち上がるなど近年好成績を挙げている。この試合を見るのは密かに楽しみにしていました。試合は立命館守山が逆転で勝利。試合を振り返ろうと思います。

目次

スコア



表の△は左打者
盗塁:花田(1回)、久保(1回)、大西(5回)、小島(5回)
暴投:小林(5回)
牽制死:保坂(1回)、橋本祥(7回)

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戦況

先制したのは水口東。2番橋本琉くんと3番市村くんの連打と好走塁もあり2,3塁のチャンスを作ると5番久保くんがライト前にヒットを放ち、2点を先制する。水口東打線は北村くんの高めに浮いた球をしっかり捉え、また盗塁でアウトにもなったにも関わらず、再度盗塁を仕掛けるなど積極果敢な攻めが目立った。

4回まで2-0と水口東がリード。小林くんは右サイドから緩い球で、北村くんは威力ある速球と縦に大きく落ちるカーブで打者を抑えた。共に毎回のように走者を置くものの失点は許さない。何とか乗り切る小林くんに対し北村くんはどこか余裕があるように感じた。徐々に立命館守山に流れが来ていた。

5回の立命館守山の攻撃。水口東の守備のミスやボークなどで無死満塁のチャンス。まずは3番花田くんが内野ゴロで1点を返すと、4番川崎くんが内野安打で1死満塁と一打同点のチャンス。5番北村くんが押出四球を選び同点。6番白樫くんがライトへ犠牲フライを放ち3点目。立命館守山がついに試合をひっくり返した。

立命館守山の勢いは止まらない。6回2死から連続四球で2,3塁のチャンスを作ると3番花田くんがレフトオーバーの2点タイムリーを放ち5-2。7回に水口東に1点を返され5-3と追い上げられるものの、直後の攻撃で1死3塁から犠牲フライを放ち大きな追加点を挙げた。最後はしり上がりに調子を上げる北村くんが三者凡退に抑え、6-3と立命館守山が勝利し決勝に駒を進めた。


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感想

 立命館守山が逆転で水口東を破り決勝へ駒を進めた。立命館守山は初回に先制されたものの徐々に立ち直り、中盤に逆転してそのまま逃げ切った。

初回の北村くんはストレートの威力はあり変化球もキレがあったものの球が高く浮いておりそこを痛打された。3回まで先頭打者の出塁を許し得点圏に走者を置くなどピンチの場面は続いていた。しかし北村くんに動揺している様子がなかった。打者を抑え序盤のピンチを切り抜けると、中盤以降は球が低めに集まり、ストレートの威力はさらに増すようになった。水口東打線は積極的に振っていくも立命館守山の堅い守備陣にアウトの山を築かれる。4回以降は5度の三者凡退。7回に1点を返すのがやっとだった。この日の北村くんは制球が安定しており、四死球は0。バックも守りやすかったと思う。

また、北村くんは牽制が速く一塁走者を2度刺している。投球以外でアウトを取れる武器があるのは心強い。思えば19年秋のエース信次くんも牽制が速く大阪桐蔭からアウトを1つ奪っている。共に右腕。投手コーチの指導のお陰かもしれない。これから先立命館守山を見ることがあればチェックしようと思う。

立命館守山は近江高校を倒した自信からかチーム全体が落ち着いているように見えた。リードされても動揺せず、じっくり攻めて逆転し逃げ切った。実力は本物である。決勝進出に加え、春の近畿大会出場を確実にした。各地区からの強豪が集う大会でどこまで力が通用するか注目したい。


一方、敗れた水口東。終始ファーストストライクから振っていき、牽制でアウトになっても恐れずどんどんチャレンジするなど積極果敢な攻めが目立った。初回は連打で2点を先制し、盗塁も成功した。勢いそのままで2回も先頭打者が出塁し、二塁まで走者を進めた。ただここで不運がおきた。1番保坂くんの打球が二塁走者に当たってしまい、守備妨害でアウトになってしまった。ここで水口東の流れが一度止まったように感じた。ショート正面の打球だったので普通にアウトになっていたかもしれない。これで終わるなら気持ちを切り替えて後の試合に臨めた。ただイレギュラーなことで強制的に攻撃が終わったことに不運を感じた。

不運なことがあっても水口東は踏ん張った。3,4回と先頭打者に死球を与え得点圏に走者を進められるもバックの好プレーもあり何とか0に抑えていた。しかし、5回に3点を奪われ逆転を許した。この回はミスが目立った。大西くんの内野安打と小島くんのエラーは内野の送球エラーによるもの、白樫くんのライトフライで神田くんがホームへダイレクト返球したものの井上くんが捕球できなかった。ミスを誘発したのは、立命館守山がプレッシャーをかけ続けたから。尻上がりに調子を上げる北村くんは水口東打線から安打すら許さず当然追加点を取られる気配がなかった。また、攻撃でも際どいコースに安易に手を出さず、しっかり見極めて球数を稼いだ。甘く入ればしっかり振り切って強い打球を放つなど投手に投げる球の選択肢を狭めた。攻守にプレッシャーをかけることで水口東に1点すら与えるわけにはいかないというプレッシャーをかけ、焦りからミスが生まれ点に繋がった。この状況を作り出した立命館守山に強さを感じた。

実は水口東は試合前ノックから守備のミスが目立っていた。キャッチボールなど基本を徹底し守備の向上は必須条件である。これがこの試合のように追い込まれている状況でもしっかりできればベスト。精神的にも肉体的にも負担がかかる練習が必要となるが忍耐力と強靭な精神力が得られると思う。個人でも中盤は打たれたものの終盤3イニングで4三振を奪うなど力投した小林くんに好プレーを何度も見せた市村くん、1年生ながら2番に座る橋本琉くんなど楽しみな選手も多い。積極果敢な攻めにピンチでもしっかり守り切れたら春より強いチームになると思う。水口東はまだまだ伸びしろがある。

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