春季滋賀県高校野球大会 近江対綾羽

 こんにちは、Ujiです(@sakushingakuin_)


5月5日に春季滋賀大会準決勝 
近江 対 綾羽 
の試合を見てきました。



近江と綾羽の強豪校対決の一戦。近江がどの投手を起用するのか楽しみにしていましたが先発は山田くん。とある記事には「春季大会の登板予定はない」と書いてあったがまさか登板するとは。しかもこの日に。今日はついていると思いました。打撃はもちろん投手としても素晴らしい選手です。ではこの試合を振り返ります。


目次

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緑線が投手が交代したところです。


戦況

近江山田くんの投打に渡る活躍で綾羽を圧倒した。

初回山田くんが先制打を放つと3回にも追加点となるタイムリー。4回は満塁から犠牲フライで追加点を記録するなど2安打3打点。

春季大会初の登板ながら力強い直球と鋭く落ちる変化球を上手く使い7安打2失点、10三振を奪うなど完投で勝利した。

綾羽は4,7回に1点を返すのがやっとだった。

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感想

近江山田くんが投打に渡る活躍で綾羽を圧倒し、決勝に駒を進めた。

初回は1死1,2塁で引っ張った打球が三塁線を破り先制打。3回も1死2塁から同じような打球で追加点となるタイムリー。共にサードが飛びつくが打球が早く捕球できなかった。ほしい場面で点を取れる当たりさすが4番だ

記事に「今大会の登板予定はない」と書いてあったはずだったが、今日はマウンドへ。まさか投手山田くんを見れるとは。投球練習では腕の振りを見て、「選抜の疲れは取れてるのか?」と思ったがそんな不安などすぐに消し飛んだ。

ストレートは威力充分では常時130キロを越え、最速143キロをマーク。終盤でも140を越えるなどスタミナも充分。綾羽打線を一巡目は完璧に抑えた。二巡目以降は安打を許したが9回を投げ被安打7の2失点。最後まで綾羽打線を圧倒した。ストレートのほかに変化球もキレ味抜群。制球力も高く、低めに決まれば打者は振ってしまう。四死球はわずか1で三振も10個奪った。選抜で数々の強豪校に投げ勝った姿は今日も健在だった。

投打の中心がここまで活躍すると周りも役割が明確になる。

山田くんより前の打者は「出塁すればいい

山田くんは5度打席に立ち、いずれも走者が出ていた。1番津田くんは2出塁で2得点、2番中瀬くんは1安打2四死球に送りバント1つ、3番川元くんは3安打1四球に送りバント1つ。出塁に加え、得点圏に進めるなど前の打者がしっかりお膳立てをした。

どの打者も追い込まれてからがしぶとく、ファウルで粘り甘いコースの球を痛打、際どい球はしっかり見極めて四球を選ぶこと8度。近江打線がもぎ取った四死球に思えた。5回はエンドランにスクイズ、8回はバスターで長打を放つなど得点方法も豊富。どこからでも出塁・得点が奪うことができる打線は本当にいやらしい


一方、綾羽高校。圧倒されたが近江に必死に食らいついた

まずは打線。一巡目は完璧に封じられたが二巡目以降は対応してきた。4回先頭の野村くんが安打で出塁すると2番千葉くんが投手と一塁の間に転がすバント。相手の隙をついた見事なバントだった。2死2,3塁から5番荒くんが一二塁間へ強烈なゴロ。セカンド津田くんが飛び込んで捕球されたが荒くんの足が速く内野安打。1点を返した。

7回も連打などで1死2,3塁。代打近藤慎くんの犠牲フライで1点を返した。2塁走者は3塁を狙ったものの相手の好守備に阻まれたが攻める姿勢を見せた。

チーム全体で7安打、荒くんは3安打を放ち、4番辻くんはアウトになったものの強烈な打球を放っている。山田くんは選抜で4試合完投、いずれも2点以内に抑えており、綾羽高校はそれに並ぶ2得点。山田くんから大量得点は難しいが3点目をいかに取るかがカギになりそうだ。力のある速球にも負けじとくらいついていたので率が上がれば3点目以降も望みはあると思う。

投手は13安打7失点。8四死球を与えるなど毎回のように走者を出し、失点を許した。多く走者を出しながら7点によく抑えたという印象だった。

先発野川くんはストライク先行で制球力は高く攻めたと思う。2ストライクまで追い込むことも多々あった。しかしそこからが近江はしぶとかった。ファウルで粘られ際どいコースはボールになる。甘く入れば痛打を許した。3回6安打2四球の2失点。追い込んでからアウトを取れるかがカギになりそうだ。

2番手川那辺くんは5回を投げ7安打6四死球5失点。毎回のように走者を出して得点を許した。ただ8回に山田くんを見逃し三振に打ち取ったように横に曲がるスライダーは今後大きな武器になるように感じた。ブレーキがきいて打者のタイミングを外せそう。磨いてほしい。

3番手山本くんは野川くんと投球フォームはそっくり。1回を投げて三者凡退。最後の攻撃に臨みをつなげる投球だった。

エース野村くんはこの日は登板しなかったが、夏を勝ち上がるうえで3投手の活躍は欠かせない。


試合を見ていて、球場が近江を応援しているように感じた。選抜で急遽代替出場が決まったのに臆せずプレーをした結果、選抜準優勝。県勢4年ぶりの出場もあり滋賀を大いに沸かせたチームだ。観客が応援するのも無理はない。

綾羽高校は会場の雰囲気にのまれていた。4回に山田くんの犠牲フライで三塁へボールを回さなかった。離塁が早かったわけではないがアピールをしなかったことが気になった。6回は三遊間に高く弾んだボールをショートとサードがどちらも取りに行くも後逸。アウトにできる場面だったが出塁を許してしまった。2つのプレーは試合に大きく影響するわけではないが、落ち着いてプレーしているように感じなかった。


近江は元々走攻守で力が備わっているのに甲子園を経験して精神的にたくましくなり自信があるように感じた。他校にとって高い壁になると思う。綾羽は近江に圧倒されたが、ほぼフルメンバーの近江と対戦し現在地を確認できたのは収穫だと思う。追い込んでからアウトを取るまでの粘り強さ、速球の対応、アウェーでも力を発揮できるか、アピールプレーを欠かさないなど課題は多い。

近江との差は大きく、課題も多い。夏まで残り2か月だがどこまで改善できるのか注目したい。



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