筑陽学園が桐蔭学園を圧倒 4強進出

こんにちは、Ujiです。

今回は11/10日に行われた明治神宮大会の筑陽学園(九州)ー桐蔭学園(関東)のことについて書こうと思います。


注目は桐蔭学園のくんです。
彼は関東大会一回戦で常総学院との試合で劇的な逆転サヨナラ満塁本塁打を放ったことから注目が集まり、決勝戦でも2本の本塁打を放つなど打撃は文句なしの活躍でチームを優勝に導きました。
また、ショートを守るだけあって守備もよく、守備練習から捕球、体のうごき、肩の強さがひときわ目立つなど攻守ともに好選手であることが分かりました。来年春の甲子園の注目選手です。

一方で、筑陽学園ですが、ショートの中村くんと右翼手の福岡くんが注目です。
 ともに父親が甲子園で活躍しており、中村くんの父親は1992年に西日本短大付属で優勝した時の主将、福岡くんの父親は1994年に鹿児島樟南で準優勝した時のエースだそうです。息子も父親に負けない活躍をしてほしいです。


試合を振り返りましょう。

筑陽学園 西くん。ダイナミックなフォームから130km/h台のストレートを投げ込みます。カーブも投げます。


桐蔭学園 伊礼くん。サイド気味から120km/hのストレートにチェンジアップやカーブなど緩い球をコーナーに集めます。


・1回表 桐蔭学園

1番馬場くん フルカウントからの見逃し三振 1アウト
2番富田くん 空振り三振 2アウト
3番くん  注目の第一打席もセカンドゴロで3アウト

筑陽学園先発西くん上場の立ち上がりを見せます。

・1回裏 筑陽学園

1番中村くん 大事な先頭の打席でライト前にヒットを放ちます 0アウト1塁
2番福島くん 投手前に送りバントを決めます 1アウト2塁
3番弥富くん フルカウントから四球を選びます 1アウト1,2塁
4番江原くん ファーストストライクを打ちますがライトフライ 2アウト1,2塁
5番野田くん 続くチャンスもサードゴロで3アウトチェンジ

桐蔭学園先発伊礼くんなんとか無失点で切り抜けました。

・2回表 桐蔭学園

4番上川くん サードのエラーで出塁。 0アウト1塁
5番上久保くん 強行策に出るもセンターフライで1アウト1塁
6番清水くん セカンドへの内野安打で出塁。1塁走者の上川くんは3塁を狙いますが、セカンドの江原くんの返球でタッチアウト。2アウト1塁
7番石島くん ショートゴロに倒れ3アウトチェンジ

清水くんのあたりはセカンドとファーストの間にポトンと落ちる内野安打。この当たりで1塁走者は二塁で止まったほうがよかった。三塁コーチャーが止めるべきだが、指示がなかった。

・2回裏 筑陽学園

6番福岡くん 注目の選手はセンターオーバーの二塁打を放ちチャンスメイク 0アウト2塁
7番進藤くん 投手へのバントが決まり 1アウト3塁
8番石川くん スクイズを試みて見事成功 1-0と先制します。2アウト
9番西くん 攻撃の手をゆるみません。センター左へ二塁打を放ちます 2アウト2塁
1番中村くん 死球でつなぎます 2アウト1,2塁
2番福島くん 四球を選び 2アウト満塁
3番弥富くん センターへタイムリーヒット!2人が生還し、3-0。なお2アウト1,2塁
4番江原くん レフトへのヒットで2塁走者が一気にホームへ、4-0と更にリードを広げます。 2アウト1,2塁
5番野田くん ショートゴロで倒れ3アウトチェンジ

筑陽学園は打者一巡の猛攻で4点を奪いました。筑陽打線は桐蔭学園の伊礼くんの緩い球に焦らずしっかりタメを作って打ちにいった形で、捉えたあたりの打球が多かったです。

・3回表 桐蔭学園

反撃に出たい桐蔭学園
8番伊礼くん 三球三振に倒れます 1アウト
9番山本くん セカンドへの安打で出塁 1アウト1塁
1番馬場くん 打球はショートへのゴロ。6-4-3の併殺が決まり3アウトチェンジ

・3回裏 筑陽学園

攻撃の手を緩みません筑陽打線
6番福岡くん ショートゴロで1アウト
7番進藤くん レフトへのヒットを放ちます 1アウト1塁
8番石川くん サードへのバントが安打となり 1アウト1,2塁
9番西くん  ショートへのゴロ。森くんが二塁に投げるもこれがまさかの悪送球に。
二塁走者が生還し、5-0。なお1アウト1,3塁。
1番中村くん 片手打ちも打球はレフト前に落ちるタイムリーヒット。6-0。1アウト1,2塁
2番福島くん ライトへの大飛球もアウト。その間に二塁走者は三塁へ 2アウト1,3塁
3番弥富くん ショートのエラーで7-0。2アウト1,2塁
4番江原くん セカンドゴロに倒れ3アウトチ
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チームの中心であるくんがまさかのエラーを2つもし、この回3失点。桐蔭学園が動揺している感じがしました。

・4回表 桐蔭学園

2番富田くん 四球を選び0アウト1塁
3番くん 1球を投げたところで筑陽学園が投手を西くんから西舘くんにスイッチ。

富田くんが盗塁を仕掛け、2塁に進むなど西舘くんにプレッシャーを与えるも、くんは空振り三振
1アウト2塁

4番上川くん 打球はライトへのフライ。エンドランだったのか二塁走者が飛び出しており、二塁に戻る前にボールが返って3アウトチェンジ

桐蔭学園は攻めはするものの、裏目に出ています。

・4回裏 筑陽学園

桐蔭学園は投手を伊礼くんから渡辺くんに代えます
5番野田くん セカンドゴロに倒れ1アウト
6番福岡くん センターへのクリーンヒット 1アウト1塁
7番進藤くん センターフライ 2アウト1塁
8番石川くん センターを越える二塁打で一塁走者が一気にホームまで返り、8-0とリードを広げます。2アウト2塁
9番西舘くん ショートゴロに倒れ3アウトチェンジ

投手を代えても筑陽打線は止まりません


・5回表 桐蔭学園

5番川久保くん サード強襲の内野安打で出塁。0アウト1塁
6番清水くん ショートへのゴロ。一塁はアウトも一塁走者は二塁に進塁。1アウト2塁
7番石島くん サードゴロで2アウト2塁
8番渡辺くん変わって代打の神田くん。
一二塁間を破るライト前ヒット。二塁走者がホームに返り、1-8。ようやく点を奪います。
9番山本くん レフトフライに倒れ3アウトチェンジ

桐蔭学園がよく点を取れたって感じです。ライト福岡くんのバックホームでタイミング的にアウトでしたが、二塁走者川久保くんがうまく捕手をかわしてホームイン!まさに執念で奪った1点です。


・5回裏 筑陽学園

桐蔭学園は代打の神田くんがそのまま入りレフト、レフトの石島くんに代わって山崎くんが入りマウンドへ
1番中村くん センター前ヒットを放ちます。0アウト1塁
2番福島くん 投手前に送りバントを決め、1アウト2塁
3番弥富くん 投手ゴロで2アウト。その間に走者は3塁へ
4番江原くん ショートゴロも森くんがまたも一塁悪送球。9-1で2アウト1塁
5番野田くん サードゴロに倒れ3アウトチェンジ

桐蔭学園としては勿体ないミス。せっかく点を取った直後の失点。痛いです。


・6回表 桐蔭学園

1番馬場くん ライトフライに倒れ1アウト
2番富田くん ショートゴロで2アウト
3番くん 打球はショートへのゴロも筑陽学園中村くんが一塁へ悪送球で出塁。2アウト1塁
4番上川くん 初球打ちもライトフライで3アウトチェンジ。

くんは必死のスライディングで出塁するするなど執念を見せます。


・6回裏 筑陽学園

福岡くんが魅せます。
6番福岡くん ライトスタンドに打った瞬間それとわかるホームランを放ち、10-1
7番進藤くん ショートへの内野安打で出塁 0アウト1塁
8番石川くん 投手へのバントが決まり 1アウト2塁
9番西舘くん サードゴロで倒れ 2アウト2塁
1番中村くん センターフライで倒れ 3アウトチェンジ


・7回表 桐蔭学園

さあ、あとがない桐蔭学園
5番川久保くん ショートフライに倒れ 1アウト
6番清水くん ファーストゴロに打ち取られ 2アウト
7番山崎くん 2ストライクと追い込まれ最後は空振り三振でゲームセット


10-1と筑陽学園が桐蔭学園を破り4強進出しました。

筑陽学園は攻撃が上手くはまった感じがして、そうしたのが1番中村くんの打撃だと思います。
中村くんは初回の第一打席でヒットを放ちます。結果無得点に終わりましたが、緊張の先頭打者が出塁したことでチームは余裕が生まれ伊礼くんの球を冷静に見極めていました。伊礼くんの緩い球に強振せず、しっかりタメを作ってミートしていました。3回の中村くんのタイムリーがいい例で、チェンジアップを片手打ったものの、下半身が崩れておらず力がうまいこと伝わって安打になったのかなと。
 先頭打者の出塁がチームに勢いを与えたと思います。この試合7回中4回先頭打者が出塁し、最後まで送りバントで塁を進めるという後ろに繋げる打線が出来ていました。


注目の中村くんと福岡くんはともに3安打。中村くんは先述したように先頭で出塁してチームに勢いを与え、右へ左へ3安打。福岡くんは先制の足掛かりとなる二塁打に勝負を決定づける本塁打と強打を発揮。今は6番を打つことが多いですが、3番を打つこともあり選抜での打順も気になります。
この2人に関しては打撃ばかりに目を向けましたが、守備はあまり注目しなかったので守備の方も見ていきたいと思います。


一方、桐蔭学園ですが関東大会を制して気持ちが抜けてしまったのか、ワンサイドゲームで敗れてしまいました。ただ最後まであきらめないプレーをするなど関東王者としての意地を見せました。
走塁面を上げればもっと強くなるかと。二回表の走塁場面でサードコーチャーが機能すればチャンスが広がってワンサイドではなく接戦に持ち込めたのではないかと。チャンスを潰してから大量失点をしコールド負けに至ったのでどうしてもこの走塁が勿体ないと思ってしまいます。チーム力はないはずがないので、走塁の意識を変えれば来年以降が面白くなると思います。ここで終わるチームとは思えないので。

注目の森くんですが、無安打に3失策と悪いところばかりが目立ったものの、素材の良さを知ることができました。失策に関しては後程話すとして、打撃はスイングスピードが速く、足が速かったです。
エラーで出塁したときも足の速さが誘ったエラーだと思います。まずは選抜ですが活躍したらプロに指名されてもおかしくないです。活躍しても進学しそうですが。将来が楽しみなのには変わりありません。


両チームに共通して見られたのが、「送球によるエラー」が目立ったことです。この試合で両チーム合わせて5つもし、殆どが送球ミスでした。
 野球経験者の方に理由を聞いたところ、「人工芝」による慣れない足場が原因ではないかと思われます。

 守備には捕球してから送球するまでに一連があるそうで、
・人工芝で打球の感覚が違う
  ↓
・捕球の形がいつもと変わる(体勢が崩れる)
  ↓
・捕球と送球が連動せず、悪送球に繋がる

とのこと

さすが経験者の言葉ですね。見ている専門からすれば想像も出来ないです。

確かに明治神宮球場は内野が人工芝で覆われており、高校生がこのような環境で試合をするのは殆どないと思います。あるとしても東京や神奈川のチームで、明治神宮球場や横浜スタジアムをそれも相当勝ち上がらないと利用することがないはず。人工芝に慣れないのも無理がない。

大学生なら人工芝で試合をすることが多く、人工芝での練習を多くしていると思います。一方、高校ではグラウンドが大半だと思いますし、甲子園は黒土なので土での練習が多くなるはず。環境の違いが産んだ「送球による失策」なのかと。
エラーをした人は決して守備が悪いてことはなく、むしろ上手いと感じました。甲子園ではどうなるか気になるところです



雑誌でよく見た「明治神宮球場による失策」の正体をようやく見ることができ、理由も知れたので満足しています。わざわざ関西から来たかいがありました。




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