投手起用が見事にハマった湖北ボーイズが決勝進出

滋賀県ボーイズ大会準決勝第二試合

湖南ボーイズ　VS　湖北ボーイズ


初戦を劇的な逆転サヨナラで勝ち上がった湖南ボー
イズと好投手前田くんを擁する湖北ボーイズとの試
合。

ボーイズリーグには2日間で10回までしか投げられ

ないルールがあるようで、前田くんは最大3回まで

しか投げることができません。

前田くんをどのタイミングで登板させるのか、また

勝ちあがるには他の投手の踏ん張りも必要です。投

手の起用法で勝敗が分かれそうです。

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短評

イニング制限のある前田くんの起用法に注目する1

戦。まず先発で登板し、全力投球で2回を無失点に

抑える。前田くんは1回を残したままライトに

下げ、横井くんをマウンドへ。横井くんは毎回先頭

の走者を出すも何とか踏ん張る。4回に相手の

エラーなどで2点の援護をもらい、リードを保った

まま横井くんは4回を投げきる。そして7回に前田

くんが満を持して登板し、しっかり抑えて勝利。

決勝に駒を進めた。湖南ボーイズは再三チャンスを

作ったもののあと一本が出ず、走塁死が響いた。
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スタメン

湖北ボーイズは先発に前田くんを送りました。初回から攻める湖南打線に真っ向から挑みます。

一方、湖南ボーイズの先発は伊藤くん。スライダー系の変化球を投げる右のオーバーハンドです。打順も左の間屋口くんを昨日3番から５番に下げる代わりに、右の櫻井くん、五嶋くんの打順をあげてきました。
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試合詳細

・1回表　湖北ボーイズ

湖北ボーイズは三者凡退に倒れます。

先発伊藤くん上々の立ち上がりです。

・1回裏　湖南ボーイズ

先頭打者は前の試合ホームランを放っている田井く

ん。注目の第一打席はセカンド強襲のヒット。

2塁に進み、3番櫻井くんはライトへ強烈な当たりも

野手の正面。2アウト2塁で4番五嶋くんが打席へ。

初球を投げる前に前田くんが二塁に牽制。田井くん

は二塁手前でタッチアウト。

前田くんの見事な牽制により湖南は先制のチャンスを潰されてしまいます。


・2回表　湖北ボーイズ

１アウト後、5番前田くんがレフト線にヒットを放

ち、2塁を狙うもタッチアウト。後続が倒れ、この

回無得点。

6番近藤くんもレフト前ヒットを打っただけに前田

くんの走塁は勿体無かった。ただ、昨日の試合も見

て思ったのが甲賀市民球場のレフト線の安打は案外

長打にならない。レフトに打球処理が速い人が多い

ためか？グラウンドの関係か？


・2回裏　湖南ボーイズ

2アウトから6番北川くんが右中間を深々と破る三塁

打を放ち、両チーム通じて初の得点圏に走者を置く

も、7番三浦くんがセカンドフライに倒れ、無得点

北川くんは初球の高めストレートをしっかり捉えて

のヒットでした。初戦も高めの球を長打にしていま

すし、高めが好きなのかな？ナイスバッティングで

した。


・3回表　湖北ボーイズ

先頭の8番横井くんが粘って8球目で四球を選びま

す。9番林くんが送り、1アウト2塁のチャンスも1番

千葉くんはセカンドゴロ、2番高山迅くんはショー

トゴロに倒れ、先制点ならず。

ここで湖北ボーイズに守備の変更です。
投手の前田くんをライトへ、ライトの横井くんをマウンドに送ります。前田くんは1イニングを残した状態で降板します。

・3回裏　湖南ボーイズ

かわりっぱなを攻めたいのですが、湖南に勿体無い
プレーが出ます。

先頭の8番伊藤くんが四球を選び、9番川上くんが投

手前に送りバント。これを横井くんが2塁に悪送球

0アウト1,2塁で注目の田井くんですが、初球を叩き

サードへのファウルフライに倒れます。2番上原く

んがセンターにライナーを放ちますが、当たりが良

すぎたせいか伊藤くんが抜けると思ったからか飛び

出しており、2塁に戻れず併殺プレーが完成。先制

のチャンスを生かせません。

横井くんは立ち上がり四球にエラーと安定していな

かったです。それだけに早めの攻撃でチャンスを潰

したのが勿体無かった。


・4回表　湖北ボーイズ

ピンチを凌いだ湖北ボーイズ

1アウト1塁から5番前田くんがセンター前にヒット
2試合で4本と打撃も良い。

6番近藤くんもレフト前ヒットで続きますが、レフ

トの間屋口くんが打球を後ろに逸らすまさかの事態

に。2者が生還し、2-0と先制します。

近藤くんは3塁に進み、尚もチャンスでしたが、7番

藤原くんは投手ライナー、8番横井くんはレフトフ

ライに倒れ、追加点ならず。

レフトがまさかのエラー。1,2塁で安打を打たれ、

ホームへの生還を阻止しようといち早く打球を処理

し、バックホームしようとしましたが、打球がグラ

ブを弾いていました。


・4回裏　湖南ボーイズ

先頭の3番櫻井くんが投手強襲安打で出塁し、パス

ボールで0アウト2塁のチャンス。4番五嶋くんが三

振で倒れ、1アウト。5番間屋口くんでミスを取り返

したかったですが、センターフライに倒れ、2アウ

ト。6番北川くんがサードゴロを放つが、サード林

くんが一塁に悪送球をし、2塁走者の櫻井くんが

ホームイン。1-2と点差を縮めます。

尚も2アウト2塁で7番三浦くんがレフト前ヒット。2

塁走者の北川くんがホームを狙いますが、湖北の

レフトからショート、そしてホームと見事な連携

プレーでタッチアウト。

同点を阻止します。


ここで湖南の間屋口くんが代わって福坂くんがレフトに入ります。


・5回表　湖北ボーイズ

2アウトから2番高山迅くんがレフト前にヒットを放

ちますが、無得点。


・5回裏　湖南ボーイズ

先頭の伊藤くんが四球で出塁します。9番川上くんのところでまたも痛いプレーが。

初球の低めのボールを捕手大橋くんが弾きます。そ

のとき伊藤くんが塁を飛び出してしまいました。こ

れを逃さない大橋くんが一塁へ送球。一二塁間の挟

殺プレーとなり、走者はアウトになります。後の打

者も抑えられ、三人で攻撃が終わりました。

先頭打者の四球と絶好の形でチャンスをもらったのに活かすことができません。


・6回表　湖北ボーイズ

2アウトから6番近藤くん、7番藤原くんが連続ヒットでチャンスメイクも8番横井くんがファーストゴロに倒れ、得点なりません。

今日3安打の近藤くん、大当たりです。

・6回裏　湖南ボーイズ

2番からの好打順。横井くんはボールから入ること

が多く、2つの四球でチャンスを作り、2アウト1,2

塁と攻めるも6番北川くんがセンターフライに倒れ

ます。

・7回表　湖北ボーイズ

先頭の9番林くんに代わり、代打に川邊くんを送る

もショートゴロ。後の打者も抑えられ、三者凡退に

終わります。


湖北ボーイズは守備の変更。
藤田くん　レフトからサードへ
前田くん　ライトからピッチャーへ
横井くん　ピッチャーからレフトへ
川邊くんの代わりに横田くんが入ってライトへ

最終回に前田くんをマウンドに送ることで抑えに行こうとする湖北ボーイズ。目の前の試合に勝ちに行く姿勢が見えました。


・7回裏　湖南ボーイズ

先頭の7番三浦くんがレフトフライに倒れ、1アウ

ト。8番伊藤くんですが、代打に浅野くん。2回

バットを振り、最後は空振り三振で2アウト。

あとがなくなった湖南ボーイズ。突如前田くんが制球を乱します。

9番川上くんにストライクが入らず、死球を与えま

す。次は1番田井くん。初球におそらく変化球が

すっぽ抜けて、田井くんの背中に当たり死球。

最終回、同点の走者をおいて、一番田井くんと前田くんの注目の対決。


あと1つ、勝利を意識したのかストライクが入らな
い。湖北は守備のタイムを取って、落ち着かせます。

2番上原くんがファーストストライクを叩くも、

ファーストゴロに倒れ、ゲームセット。

2-1で湖北ボーイズが勝ち、決勝進出。

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感想
　湖北ボーイズの投手起用が見事に決まった試合

だった。前田くんはルール上3イニングしか投げる

ことができない。前田くんをどのタイミングで投げ

さすかが気になっていたし、試合に勝つには他の投

手の踏ん張りも必要となってくる。この試合は前田

(2)-横井(4)-前田(1)という形で起用した。

まず、先発で前田くんを起用したことにおいて、先

制点を与えないことによる登板と考えている。湖南

打線は初戦で好投手山田陽翔くんの立ち上がりを

ガンガン攻め、いきなり3点を奪っている。湖北側

は乱打戦にもっていけるほど打力に自信がないだろ

う。初回から点を与えまいと前田くんが全力投球を

し、相手打線をねじ伏せた。ストレートは初戦より

明らかに速かったです。

0-0で迎えた3回に1イニングを残した状態で前田

くんをライトに、ライトの横井くんをマウンドに

送った。冒頭で「他の投手の踏ん張りが必要」と

書いたが、今回は横井くんが踏ん張ってくれた。

ただ、横井くんが投げる場面はプレッシャーが

かかったと思う。後ろには前田くんが控えていると

はいえ、残り1イニングしか投げることができな

い。この試合を勝つためには、出来るだけ最後まで

とっておきたいと思うはず。プレッシャーのなか、

登板した4回3度先頭打者の出塁を許し、中にはスト

ライクが入らない四球もあった。ボールから入るこ

とも多かった。なにより立ち上がりに自らのエラー

もあり、0アウト1,2塁のピンチもあった。それでも

味方の守備に助けられ、切り抜けると4回を1失点。

味方の援護もあり1点のリードを保ったまま、最終

回まで持ち込んだ。これにより、最終回の1イニン

グに前田くんを「抑え」で登板させることができ、

全力投球で相手打線を押さえ込み勝利を掴み取っ

た。

ルールがある中で如何に選手を起用し、勝利に導く

のか。前田くんを先発に送り、1イニングを残した

まま降板させる監督の起用法にも驚いたが、この試

合では横井くんがリードを一度も許さない投球をし

てくれたのが勝因だと思っている。彼が理想的な勝

利の方程式を導いてくれた。

一方の湖南ボーイズだが、焦りがあったのか勿体無

いプレーが続いた。

3回0アウト1,2塁で一番田井くんが初球に手を出

し、サードファウルフライ。この回から登板の横井

くんは四球とエラーで不安定な投球をしており、

じっくり攻めてもよかったと思う。続く2番上原く

んのセンターフライを伊藤くんが飛び出しており、

帰塁できずにアウトになり併殺でチャンスを活かせ

なかった。上原くんの当たりがよく、ヒットになる

と思ったのかもしれない。ただ、まだ1アウトなの

でハーフウェイで止まっても間に合ったと思う。

5回0アウト1塁の場面で走者の伊藤くんが今度は1,2

塁間に挟まれてアウトになった場面。捕手がボール

をこぼしディレードスチールをしようとしたら、

思ったより捕手よりにボールがあった。戻るか進む

か迷う間に挟まれてしまいアウトになった。

3回は先制の、5回は同点のチャンスで早く点を取ろ

うと焦っていたと思うが、一つでも先の塁に進む意

識が裏目に出たのかも。初戦でも盗塁など次の塁に

進むケースが多かったのもあり、チームで意識して

いることかもしれない。

今日の試合では共にエラーで得点が入っているので

両チームの自責点打点は0。実力は互角です。

ただ、湖北の安打数は7四死球は2に対し、湖南の安

打数は4で四死球は7と湖南の出塁数が多く、また先

頭打者をだしたのも4回(湖北は2回)と攻める機会が

多かった。それだけに走塁でチャンスを失ったのが

痛かった。湖北の横井くんが投げているときに勿体

無いプレーが続いていたので、ここが勝負時だと

思ったのか。横井くんが不安定なだけに、湖南打線

はもう少しじっくり攻めていたら違った展開に

なったかもしれないです。


湖南ボーイズは初戦から大津瀬田ボーイズ、湖北

ボーイズと投手がいいチームのゾーンに入ってしま

い勝ち上がるのは難しかったと思います。投手起用

も難しかったのでは？とは言え左の川島くんと右の

伊藤くんがそれぞれ1試合を投げきることができた

のは収穫ではないでしょうか。また、左右の好投手

に当たったのはいい経験だと思います。

また、今回が悔しい負け方しただけに、このままで

終わると思えないです。いい選手も揃っています。

この経験と悔しさを糧に伸びてほしいと思います。

夏にはどんなチームになるのか楽しみです。