大東畷ボーイズが力で押しきり決勝進出

こんにちは、Ujiです。

本日3/2に、ボーイズ春季全国大会大阪北部予選準決勝

大東畷ボーイズ VS 柴島ボーイズ

を見てきました。


大東畷は卒団生が強豪校に入り甲子園で活躍してい

るなど名門チームでだいぶ前から名前は知っている

ものの見たことがないので、初めて見れてとても楽

しみでした。今年も南澤くんといういい投手がいる

そうで投球にも注目したいです。また、守備練習を

見ていて、柴島ボーイズが全体的に上手くエラーを

する気配が無かったのでこの試合は接戦になるだろ

うと思いました。その予感通り試合は終盤までがっ

ぷり四つの接戦となり、両チーム無失策、四球も2

つと非常に締まった試合となりました。

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短評


前半3回を無得点で終え、4回に柴島がボークで先制

点を奪うも、その直後に大東畷がヒットと内野ゴロ

の間に1点を奪い返すなど互いに一歩も引かない。

試合を決めたのは6回だった。これまでタイミング

を外されてきた吉川くんの球に徐々に合い出し、高

めに浮いたとこを引き寄せて打った結果、4連打含

む5安打を放ち3点を奪って勝ち越しに成功。投げて

も南澤くんが後半からも勢いのあるストレートと安

定したコントロールで柴島打線を0に抑える。最終

回に1アウト1,3塁と粘られるもこの回全てのアウト

を三振で奪われゲームセット。力で押し切った大東

畷が決勝に進出した。


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スタメン


大東畷の南澤くんは右のオーバーハンド。ストレート主体の投球をし、130は出てると思う。かなり速い。3番丸山くんはがっちりした体型ながら動きも軽快。

一方、吉川くんは右の軟投派。小さいテイクバックから緩い球をコーナーに丁寧に投げます。打たせて取る投球を心がけており、打球はバックの堅い守りに処理されます。


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試合詳細

・1回表 柴島ボーイズ

注目の立ち上がりは三振から始まって、内野ゴロ2つと三者凡退で切り抜けます。

大東畷の南澤投手。高い身長から速いストレートを投げ込みます。カーブも使う


・1回裏 大東畷ボーイズ

こちらも三者凡退に切り抜けます。3番丸山くんの打撃に注目もタイミングを外されて力ないゴロとなり打ち取られてしまいます。
柴島ボーイズの吉川くん。カーブなど緩い変化球を主体とした投球で打たせてとる。外角の制球が◎

3番丸山くんは体格がかなりよく、打撃に注目です


・2回表 柴島ボーイズ

この回も三者凡退。4番伊藤皇くんはフルカウント

から緩いカーブに手が出ず、見逃し三振。

南澤くんはストレートだけでなく緩い球も使ってき

ます。その残像が残ったのか次の打者は三球三振で

最後はストレートで仕留められました。


・2回裏 大東畷ボーイズ

1アウトから5番鈴木くんがショート強襲安打で出ま

すが無得点。

ショートへの打球が野手の手前でイレギュラーバウンドするもので流石に対応出来なかった。


・3回表 柴島ボーイズ

1アウトから8番富山くんがライト前ヒットで出塁

も、進めることができずこの回無得点。

9番尾茂弥くんがバントを試みますが、南澤くんの

剛速球を前に決まらない。最後はバントをするも投

手前に転がり、南澤くんが素早く処理し二塁封殺と

なりました。剛速球をバントするってかなり怖い。


・3回裏 大東畷ボーイズ

三者凡退に倒れます。とは言え、2巡目に入った1

工藤くんはショート正面も捉えた当たりだったの

で次の回以降の攻撃に期待が持てそうです。


共に2巡目に入る4回に試合が動きます。

・4回表 柴島ボーイズ

先頭の2番伊藤颯くんが高めのストレートをセン

ター前に弾き返すクリーンヒット。3番町上くんが

送り、4番伊藤皇くんのセカンドゴロで伊藤颯くん

は三塁に進みます。両チーム初の得点機にここでま

さかのボークが。1-0と柴島がまさかの形で先制に

成功します。その後2本の内野安打でチャンスを作

るも追加点なりません。

先制点はまさかのボークでした。ここまで投手戦で

南澤くんに先に点をやれないプレッシャーがあった

のでしょうか。その後2本のヒットを打たれます

が、最少失点に切り抜けました。


・4回裏 大東畷ボーイズ

すぐさま反撃の大東畷
先頭の中村くんが高めストレートを捉えレフトの頭

上を越える2塁打。3番丸山くんのところでファイン

レーが。三塁線に抜けそうなあたりを伊藤颯くん

横っ飛び好捕。2塁走者は二三塁間で挟まれてア

ウトになりますが、丸山くんは2塁に進みます。

好守に阻まれるもまだまだ諦めない。4番河村くん

がレフト前ヒットでチャンス拡大し、5番鈴木くん

は2球目を叩きショートへのゴロ。その間に3塁走者

が同点のホームイン。1-1

尚も2アウト2塁で6番河田くんもレフト前ヒット、7

南澤くんが四球で満塁と勝ち越しのチャンスを作

りますが、8番山口くんがセカンドゴロで倒れ追加

点ならず。

2巡目に入り吉川くんの球に合ってきた大東畷打

線。高めの球を逃さず捉えた感じです。丸山くんの

ところで一度流れは切れたかに見えましたが諦めず

に攻め続けた結果の同点劇でした。


イヤな形で先制を許すもすぐに追いついた大東畷。ここから流れを引き寄せていきます。

・5回表 柴島ボーイズ

先頭の富山くんの打球をライト河村くんが背走

キャッチし1アウト。9番に代打中川くんを送るも見

逃し三振で2アウト。1番永田くんはショートゴロに

倒れ3アウト。

ファインプレーあり、三振ありと大東畷はいい形で締めくくりました。


代打中川くんに代わり、セカンドにくんが入ります。
・5回裏 大東畷ボーイズ

9番高橋くんがセカンド内野安打で出塁。1番工藤

くんの4球目で盗塁をしかけるも伊藤皇くんの返球

でタッチアウト。工藤くんは四球で出ますが、2番

中村くんのショートへの当たりが6-4-3のダブル

プレーとなり、この回無得点。

走者2人を出すも柴島の守備に阻まれました。伊藤

くんは二塁ベース上に投げる完璧とも言える送球

で盗塁を阻止し、ダブルプレーにおいてはセカンド

とショートの連携プレーに無駄がなかったです。

セカンドくんもこの回からの登場ですが、落ち着

いたプレーをしました。


・6回表 柴島ボーイズ

2番からの好打順も三者凡退に終わります。
4番伊藤皇くんの当たりは捉えたものでしたがレフト正面でした。

・6回裏 大東畷ボーイズ

ついに試合が決まります。
先頭の3番丸山くんがセカンドゴロに倒れますが、4

河村くんと5番鈴木くんが共に初球のストレート

を捉え連打で1,2塁のチャンスを作ります。ここで6

河田くんが4球目を捉えレフト頭上を越える勝ち

越し2点タイムリーとなりました。3-1

打った河田くんは3塁を狙うもタッチアウト。それ

でも攻撃は止まらず、7番南澤くんがライト前ヒッ

ト、8番山口くんが四球を選び2アウト1,2塁。

ここで投手を吉川くんに代え藤原くんに。吉川くんはセカンドへ

9番高橋くんが藤原くんの初球をセンター前に運

び、2塁走者南澤くんをホームに迎え入るタイム

リーヒット4-1

1番工藤くんはライトフライに倒れようやく終わり

ますが、4連打含む5安打3得点の集中打で終盤に大

きな得点が入りました。


・7回表 柴島ボーイズ

最後の攻撃の柴島。

先頭の5番原口くんがセンターの頭上を越える2塁打

でチャンスメイク。6番大西くんは三振に倒れるも7

吉川くんはライト前ヒットで1,3塁。チャンス拡大

でしたが、ここから南澤くんのギアが上がります。

終盤にも関わらず序盤より明らかに速いストレート

を投げ込みます。続く打者はストレートに振り遅れ

ます。8番富山くん、9番代打の植田くんを三振で切

り抜け、ゲームセット。


4-1で大東畷が決勝進出を決めました。

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感想
終盤まで競った試合も最後は大東畷が力で押しきり

ました。4回に1点を取り合いましたが、そこから両

者の投手と攻撃に違いが見られました。その違いを

生んだのは南澤くんの馬力にあると考えました。


まずは柴島の攻撃を振り返りましょう。4回にボー

クで先制したあと2本の内野安打を放つも何れも捉

えたものというよりラッキーヒットの方が近い気が

しました。前半は南澤くんの剛速球にも負けじと

極的に振っていき、ファウルになっても打球の行

方はバックネット方向と「タイミングが合ってい

る」ファウルを連発していました。終盤には捉える

かと思いましたが、ここで誤算だったのが、3巡目

に入る5,6回で三者凡退に終わったこと。というのも

南澤くんは終盤に入っても球威が衰えず、コント

ロールも安定してきたのです。際どいところも

カウントを取られ、見逃し三振も奪われました。

この試合、南澤くんは制球が大きく外れることがな

く四死球も0と自滅するとは思えず、打っていくし

か方法がない中でヒットすら打つのが難しい状況に

柴島ボーイズも追い込まれていたのかもしれませ

ん。

一方で、大東畷の攻撃は序盤こそ吉川くんの緩い球

にタイミングを外されて凡打の山を築きましたが、

徐々にタイミングが合いだし終盤にかけて引き寄せ

て打っているようにも見えました。吉川くんも制球

が良いが故に狙いやすく高めに浮いた球をしっかり

捉えました。勝ち越しできた要因だと思っていま

す。


6回までで両投手の球数は、吉川くんは一人あたり

2.9球に対し、南澤くんは3.5球でした。球数だけな

ら南澤くんが多いです。ただ、最終回にこの試合で

一番と言ってもいいくらい速いストレートをバンバ

ン投げたこともあり、ここで馬力が違うと思わされ

ました。野球は確かに一人では勝てないですし、総

合力で勝つものだと思っています。ただ、たった

一人が自チームも相手チームも影響を与えることも

事実。能力の問題となると言いたくないですが、

そういうこともあると思わざるを得なかったです。


では、飛び抜けて凄い人がいないと勝てないのか?

と言われるとそうでもないです。今回の柴島ボー

イズ、中でも守備練習を見るとわかりましたが、

どの選手も守備が本当に上手かったです。ボールを

取ってから投げるまでの動作に無駄がなく、送球が

正確で相手のグラブの構えたところに投げる。捕手

のキャッチングもよく、ボールを後ろに逸らす気配

がない。そしてどのポジションも送球は低く鋭い。

取る側のグラブの構えたところにボールが行く。

流れるように打球を処理する様は「芸術品」と言っ

てもいい。本日見た試合で守備練習をする際にどの

チームも内外野がポロポロボールをこぼすシーンが

あり、グラウンド状況が良くないのか?と思ったり

した。しかし、柴島ボーイズにはそんな考えを払拭

するように上手い守備練習をしていた。全員が相当

鍛えられているのか、キャッチボールなど基本を

しっかりこなしているんでしょうか。過去15年野球

観戦をしてきて、「個人で上手い」人は何人もいま

すが、「チーム全体で上手い」のは数えるほどしか

ないです。その中で一つに入ります。

飛び抜けてすごい人がいなくても全員が基本をしっ

かりこなせば、チーム全体としてすごいものにな

る。そういう風に見えました。激戦区大阪でベスト

4に入っているので結果も出しています。


中学野球においては中立の立場でいるようにしてい

るのですが、柴島ボーイズには「頼むから負けない

でくれ、もう一度あの流れるような守備が見たい」

と思いながら試合を見ていました。

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