大津瀬田またも悲劇 春に続く逆転サヨナラ負けで初戦突破ならず

こんにちは、Ujiです。

6月22日甲賀市民球場で行われた中学野球ボーイズリーグ選手権大会滋賀予選

大津瀬田ボーイズ VS 栗東ボーイズ

の一戦。


第一試合に続き、この試合も最終回にドラマのような展開が待っていました。
この試合を振り返りましょう。
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戦評

栗東ボーイズが劇的な逆転サヨナラ勝ちで初戦を突破した。先発小島くんは毎回走者をだすもホームを踏ませない粘りの投球。打線は好投手山田くんの前に6回1安打に抑えられていたが、勝ち越しを許した7回に連打で1アウト2,3塁のチャンスを作ると7番高木くんのタイムリーで2者が生還し劇的なサヨナラ勝ち。大津瀬田は11安打を放ったものの、3回以外は先頭打者を出せず1点を奪うのが精一杯だった。

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ハイライト

栗東ボーイズの先発小島くん。外に逃げるスライダーは打てない。


大津瀬田ボーイズの先発山田くん。今年最速139km/hを計測したストレートはかなり速く、栗東の選手が振っていくも当たらない。


・4回表 大津瀬田ボーイズの攻撃

2アウト1,2塁で2番津田くんがセンター前にヒット。二塁走者はホームに突っ込むも、栗東の中継プレーが早くホームタッチアウト。

中々点が取れず焦っていたのもあると思いますが、栗東のセンターが前の方に守っていたので二塁走者は三塁で止まった方が良かったかと。


・6回裏 栗東ボーイズの攻撃

ここまで山田くんに無安打に抑えられている栗東。しかしここでようやく安打が出ます。
2アウトから2番河原くんが詰まりながらもしぶとくセンター前ヒット。すかさず河原くんが二盗、三盗を決めて投手にプレッシャーをかけ、3番中瀬くんはファウルで粘る。8球目で三振を取られ先制点となりませんでしたが、チームに勢いを与えるような攻撃でした。
初ヒットを打った河原くん(左)。この後二盗三盗と足でチャンスを広げ、相手投手にプレッシャーを与えました。彼の果敢なプレーがチームに勢いを与えました。


・7回表 大津瀬田ボーイズの攻撃

2アウト1,2塁から7番見保くんが打ち上げた打球はレフト方向へ。ショートにも落ちそうな微妙な当たりに加え風もあったせいかレフトが捕球できず、二塁走者が生還する先制タイムリーに。このあと満塁と攻め立てるも追加点ならず。しかし緊迫した投手戦にようやく1点が入りました。

・7回裏 栗東ボーイズの攻撃

先制された栗東ボーイズですが、6回の攻撃でコツを掴んだのか見違えるような打撃をします。
先頭の綾野くんが初球をセンター前に運ぶと、5番小島くんもスライダーを捉えレフト前ヒットで出塁。送りバントで1アウト2,3塁とし、7番高木くんが3球目の中に入ったストレートを捉え打球はセンターへ。打球を処理する間に2者が生還し、2-1と逆転サヨナラ勝利。
劇的な勝利で栗東が初戦を突破した。





  • サヨナラ勝ちに喜ぶ栗東ボーイズと敗れて肩を落とす大津瀬田ボーイズ。両者の熱い戦いにスタンドからは温かい拍手が送られました。
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感想
 劇的な逆転サヨナラで勝利した栗東ボーイズ。ボーイズ全日本にも選ばれた山田くんに6回2アウトまで安打を打てなかったが、最終回に打線が繋がり勝利した。この試合の勝因は2つあると思います。

まず1つは先発小島くんの粘投。7回を投げ被安打11四死球7、毎回走者を出していたものの失点を1に抑えた。決して良いとは言えない内容だが、彼は3回以外の6イニングで先頭打者に出塁を許していないのだ。内5イニングは2アウトまではしっかり抑えている。0アウト走者なしでは得点期待値が0.440に対し、2アウト走者なしでは0.087と一気に下がる([1.02 ESSENCE of BASEBALLの得点期待値/得点価値より参照、特定のアウト走者状況からそのイニングが終了するまで平均してどれくらい得点が見込まれるか統計的に数値化したもの]。栗東守備からすれば0アウトから走者を出すよりは比較的気楽に守ることができたのではないかと思います。
さらに小島くんには外角の制球がしっかり決まっており、外に逃げるスライダーが特に良かった。ストライクからボールに逃げるスライダーは打者のタイミングをしっかり外し、大津瀬田の4番山田くんでさえまともに捉えることができなかった。3回1アウト3塁のピンチで小島くんは山田くんに外のスライダーで三振に討ち取っている。この打席はストライクは全てスライダーだったが全て空振りだった。後の対決でも小島くんはスライダーを投げ、山田くんをアウトにしている。4番を打たせなかったことが大きかった。

もう1つは河原くん。彼は6回にチーム初となるヒットを放ち、二塁三塁と盗塁で進み相手投手にプレッシャーをかけた。実は彼は最初の打席で出塁して盗塁をしかけたがアウトになっていた。スタートも決して悪くないのにアウト。普通なら躊躇してもおかしくないところだが、果敢に攻めていった。得点には結びつかなかったが、チームに勢いを与えるには十分なプレーに感じた。これが最終回の逆転サヨナラに繋がったと思います。3番中瀬くんがファウルで粘ったのも大きいかったです。


春に続き夏も初戦でしかも逆転サヨナラで敗れた大津瀬田ボーイズ。7回に勝ち越した直後の逆転負けなので余計に悔しい。またも苦汁を飲まされた先発山田くんだが春より全体的にパワーアップしていた。130後半は出ていただろうストレートは球威もあって、栗東打線は積極的に振るも当たらない。初回こそ四球を連発したがそれ以降はボールが大きく外れることがなく、四球を出していない。スピード、球威、制球と全ての面で春より良くなっていた。最終回に打たれたとはいえ、6回2アウトまで無安打、9つの三振を奪う内容には文句のつけようがない。一方、打撃では無安打だったが徐々に小島くんのスライダーに対応していたのでもう一打席あれば捉えたのではと期待はできた。山田くんは投手と野手でどちらにもNo. 1になる可能性があると思っています。今日は投手としての評価が上がり「投手山田くん」の可能性が高くなったものの、打者としての可能性も捨てがたい。高校では欲張って「投打の山田くん」を目指してほしい。まずは日本代表として世界でその存在を知らしめて欲しいです。

大津瀬田の各選手がパワーアップしているように見えた。スイングが鋭くてどの打者からも安打が打てる感じがした。3,4番が無安打の中、他の打者で11安打も放っていた。1点しか奪えなかったのが悔しいが、打者山田くんの存在を忘れてしまいそうなくらい各打者が良く感じた。ここで散るのがなんとも惜しい。

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